自賠責保険の後遺障害の認定結果に不服がある場合の対応方法とは? その2

交通事故の被害者側の事件を専門としている千葉の弁護士の大薄です。

前回の続きです。

訴訟外で自賠責保険の判断を覆せなかった場合はどのように対処すれば良いでしょうか?

結論的には、訴訟外の手段で覆せなければ、訴訟により覆していくより他ありません。

裁判所は良くも悪くも自賠責保険の結果を尊重する傾向にあります。

そのため、訴訟で自賠責保険の結果を覆すことは、一般的に難易度が相当高いです。

しかしながら、充実した医療記録等があるにもかかわらず、それらに対する証拠評価をせずに結論を導いている場合の自賠責保険の判断には、合理性が欠けていることも事実です。

それゆえ、私はこのようなケースでは、積極的に訴訟を実施することを推奨しています。

一昔前と比べて、弁護士費用特約の普及や被害者側の鑑定医の充実もあり、医学的な合理的根拠があるケースで躊躇(ちゅうちょ)なく訴訟に移行できるケースが増えているように感じます。

現に、最近の訴訟でも、「TFCC損傷で自賠責非該当→和解で後遺障害14級9号」、「腓骨骨折で自賠責12級→和解で後遺障害11級」など、私の経験と照らしても、自賠責保険の判断を覆す結果を裁判所から獲得できるケースが増えてきています。

自賠責保険の後遺障害申請結果を覆すことは、交通事故の被害者側の弁護士としての活動の中でも最も難易度が高い業務といえますが、最もやりがいのある業務でもあります。

自賠責保険の後遺障害申請結果の妥当性に疑問がある方は、交通事故の被害者側の事件を専門としている千葉志法律事務所へお気軽にご相談いただければと思います。