自賠責保険がない場合の後遺障害の認定方法とは? その1

交通事故の被害者側の弁護活動を専門としている千葉の弁護士の大薄です。

難しい事案でしたが、先日、裁判所で良い和解が成立したので、ご報告いたします。

事案の概容としては、歩行者同士の事故で、前方の歩行者の急な進路変更に対応できず、後方の歩行者であった被害者の方が転倒負傷したというものでした。

被害者の方は、手術を要する足の骨折受傷を伴う重症で、治療期間も約2年に及びました。

しかしながら、加害者側は保険に加入していたものの、加害者側の過失を認めず、この間の治療費は、被害者の方が自己負担で対応していました。

事故状況に関する客観的な証拠は乏しかったものの、被害者の方からのお話をお伺いする限り、加害者側に全く過失がないという結論は妥当性を欠くようにも思いました。

本件のように加害者側が全く過失を認めていないようなケースでは、話し合いによる解決は難しいため、裁判所の手続を利用して解決を図っていくことが一般的となります。

今回の事案も訴訟での解決という方針で対応することとしました。

訴訟では過失割合はもちろんですが、後遺障害の有無・程度も争点となりました。

自動車事故の場合、裁判所は、後遺障害の有無・程度を判断するにあたって、良くも悪くも自賠責保険の認定結果を尊重する傾向にあるのですが、歩行者同士の事故や自転車が加害者の事故の場合、自動車事故のような自賠責保険の等級認定制度はありません。

それでは、歩行者同士の事故や自転車が加害者の事故の場合の後遺障害の有無・程度は、どのように判断されるのでしょうか。

長くなりましたので、続きは次回といたします。