紛争処理センターを利用するべきか、訴訟を利用するべきかの判断要素とは?

千葉で交通事故の被害者側の弁護士として活動している大薄です。

先日、良い示談が成立いたしましたので、ご報告いたします。

被害者の方は友人の運転する車両の助手席に乗車していました。

そのような状況で、運転者の友人が運転操作を誤り、被害者の方が負傷しました。

事故直後からご依頼を受けて対応にあたっていたのですが、通院治療を継続したものの、後遺障害申請により後遺障害12級5号(鎖骨の変形障害)を残すに至りました。

その後、相手方保険会社(運転者の保険会社)と示談交渉にあたることとなったのですが、こちら側が適切と考える賠償額と相手方保険会社の提示額の差は非常に大きいものでした。

そこで、間に第三者を入れた手続により解決を図る方向となりました。

今回のケースの場合、間に第三者を入れた手続となると、紛争処理センター(間に中立的な弁護士等が入る手続)か訴訟(間に裁判官が入る手続)かという選択肢になります。

訴訟の手続は、弁護士費用相当額や遅延損害金など一般的には訴訟を提起しなければ認められない費目が損害額に加算されるというメリットがある一方、手続の長期化や紛争解決の最終手段としての性質から裁判所の判断は後日争えないというデメリットもあります。

他方、紛争処理センターの手続は、弁護士費用相当額や遅延損害金は通常認められないものの、訴訟と比較して手続が短期間で終了する傾向にあること、紛争処理センターでの提案内容に不服の場合は訴訟移行の選択肢が残されていることなどのメリットもあります。

今回のケースでは、後遺障害12級5号(鎖骨の変形障害)という後遺障害の性質上、損害額が争われやすい傾向にあったため、ひとまず紛争処理センターでの手続を利用することにして、その結果を踏まえて、訴訟移行も視野に入れるという方針となりました。

結果的には、紛争処理センターの審査会まで手続きはもつれたものの、事前提示額は約300万円であったところ、約950万円でのあっ旋成立となりました(いずれも後遺障害部分の自賠責保険金を含む)。被害者の方が加入する人身傷害保険からも審査会の結果を踏まえ約150万円の支払いがなされるとの確認がとれたこともあっ旋成立の一因となりました。

交通事故の事件は民事紛争全体の中でも数が多いこともあって様々な紛争解決手続きが用意されています。どのような手続きを利用して解決を図っていくかは弁護士の腕の見せ所と思いますので、交通事故被害にお悩みの方は千葉志法律事務所へご相談ください。

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