紛争処理センターの活用方法とは?

千葉で交通事故の被害者側の弁護士をしている大薄です。

先日、紛争処理センターの利用が良い解決に繋がったため、ご報告いたします。

ご相談の内容は、相手方保険会社から提示された示談金が適切か否かというものでした。

提示額は、約80万円でしたが、私の見通しとしては、130万円ほどが妥当と考えましたので、増額可能性は十分にあるとして、示談交渉のご依頼を受けることとなりました。

早速、相手方保険会社と交渉したのですが、あまり反応が芳しくなく、せいぜい100万円ほどの提示にとどまる状況でした。

私としては、妥当と考える金額に30万円も及ばない状況であり、相手方保険会社からの提示金額には到底納得できるものではありませんでした。また、このような膠着(こうちゃく)した状況を打破するためには、第三者を間に入れた手続きへの移行は必須と考えていました。

もっとも、依頼者の方からすると、当初の金額からすると20万円ほどの増額となっていることや弁護士費用特約の附帯もなく、弁護士費用もご懸念されているようでした。

私としては、費用面を懸念された結果、適切と考える金額よりも相当に低い金額で示談に応じることは本望ではありませんので、費用対効果を勘案して、紛争処理センターでの解決手続への移行を決意しました。

一般の法律事務所では、紛争処理センターの利用にあたっては、着手金を求めるところもありますが、私は、同センターの利用手続きが適切な解決に資すると判断した場合には、紛争処理センターの利用であっても着手金を無料で対応しています。

依頼者の方も費用面の懸念を払拭できたことや追加で要する期間が3か月ほどであることを考慮して、3か月という短い期間の間に、約100万円が130万円になる可能性を追求できることは、早々存在しないことから紛争処理センターでの解決に同意いただきました。

その結果、当初の見通しを上回る約150万円での解決となりました。依頼者の方からも紛争処理センターでの解決に非常に満足のお言葉をいただきました。

相手方保険会社からの提示額の妥当性を検討するためには、交通事故に関する豊富な経験が必要となります。また、それをどのような解決手続によって打破していくかも同様です。

交通事故被害のご相談は、交通事故被害の対応が経験豊富な弁護士にご相談・ご依頼されることを強くお勧めいたします。