タクシーに乗車中の事故(後遺障害併合2級:高次脳機能障害3級3号、左股関節の機能障害12級7号、脾臓障害13級11号など)で、訴訟の結果、総額約1億1600万円での解決となった事例
事案の概要
タクシー乗車中の出会い頭の事故で、被害者請求により、後遺障害併合2級(高次脳機能障害3級3号、左股関節の機能障害12級7号、脾臓障害13級11号など)が認定された事案(症状固定時年齢68歳)で、訴訟の結果、総額約1億1600万円での解決となった事例(自賠責保険からの後遺障害分を含み、治療費は含まない。人身傷害保険金を含む)
争点
過失割合、入通院慰謝料、休業損害、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料、介護費用など
コメント
後遺障害14級9号を超える後遺障害に関する賠償交渉は、当事者間での話し合いによる解決では適切な金額の提示を受けることが困難な傾向にあります。特に、今回のケースは被害者請求の結果、後遺障害併合2級(高次脳機能障害3級3号、股関節機能障害12級7号、脾臓障害13級11号など)が認定されましたので、速やかに訴訟による解決へと移行しました。タクシー乗車中の事故であったため、基本的には過失が問題とならない事故類型ですが、被害者の方は後部座席でシートベルトを着用していなかったため、被害者の方の過失割合も問題となりました。主張立証を尽くした結果、裁判所からは、こちら側に人身傷害保険があることも考慮して、こちら側の過失は多少認めるものの、休業損害や後遺障害逸失利益はこちら側の主張に沿った形での和解案の提示となりました。被害者の方は高齢であったものの、事故前は健康的に仕事に従事しており、収入も高かったため、結果的に人身傷害保険からの保険金も含めて、総額約1億1600万円での解決となりました。争点が多岐にわたるため、複雑な事案ではありましたが、最後まで粘り強く対応できたことにより、ご依頼者の方々からは、納得の解決とのお言葉をいただきました。