交通事故が発生してから解決に至るまでの期間とは?

千葉で交通事故の被害者側の弁護士をしている大薄です。

先日、長期に渡った事件が無事に解決いたしましたので、ご報告いたします。

事案の概要としては、当時大学生であった被害者の方が深夜に道路を横断中、トラックに跳ねられたというものでした(被害者の方は当時相当飲酒している状態でした)。

事故発生日は、2017年2月上旬であり、私に相談が来たのも同じぐらいのことでした。

事故当初は、被害者の方が意識不明の状態であり、ご両親からのご相談でした。

ずいぶんと昔の出来事のように思えますが、初めてお電話した際のお母さまのご不安な気持ちとお父さまのしっかり対応せねばという気丈な振る舞いは今でも鮮明に覚えています。

幸いにも一命はとりとめたものの、その後はリハビリの日々でした。

ご本人様の事故前の生活に戻りたいとの強い思いは、医療記録にも克明に残っていました。

懸命なリハビリではありましたが、脳機能障害や目、耳、嗅覚などの後遺障害が残りました。

併合8級という結果が出たのは、2019年3月下旬のことでした。

その後は、賠償交渉に移行しました。

ご本人様の希望もあり、即訴訟とはせずに、いったん保険会社による賠償案の提案を受けることとしましたが、提示金額は、約1700万円であり、受け入れがたいものでした。

そのため、2020年1月に提訴するに至りました。

過失割合、後遺障害の程度など様々な争点がありましたが、2020年11月に和解となりました。

金額的には、約3600万円での和解でした(自賠責保険金819万円を除く)。

相手方から支払いを受け、すべての手続きが終了したのは、2020年12月末でした。

事故から約4年が経とうとしていました。

「長い間お世話になりました。ありがとうございました。」

被害者の方から最後にいただいた言葉です。

これからも被害者の方の気持ちに寄り添い、その時々の状況に応じて的確な法的提案ができるように日々精進して参りたいと思います。